8年のフランス生活にお別れを(5)〜フランス在住8年で得た一番の宝〜

フランス在住8年で得たもので一番の宝は友情である。

この間、フランス人を中心にたくさんの人と関わり、気心の知れる友を得た。

フランス人は一度友人になると、非友人の状態の時の冷たさとは真逆に、極めて熱い友情を交わしてくれる。

こういう友を得れたことが、一生大切にしたい何よりの財産である。

フランス語で一番好きな表現も、”Les amis de mes amis sont mes amis.”
“友達の友達もまた友達。”

ロックダウンは解除されていたとはいえ、まだまだコロナ禍の中なのに、地方に逃れていない大勢の友達が、パリのワインバーで開いた僕のパーティーに来てくれ、また定期的に会うことを密に密に密に約定した。
友情のクラスターである。

フランス人の友情というものは、大人でもいつも同じ小グループで毎日のようにいて、代わり映えのない会話をして、行きすぎると退屈にすら感じるぐらい濃厚なものであるが、日本の友情はたとえ親友であろうと大人になってしまえば毎週のように会うわけでも無く、たまの再会を味わうものであるから、Amitié (アミティエ)というのは日本の「友情」とも違う独特なもので、フランスの美しき一大文化であると言える。

また、8年の中には、様々な出会いがあったが、僕を大人にすべく、適材適所女性たちからのアドバイスや支えがあった。

肉体関係があろうとなかろうと、色恋の交際があろうとなかろうと、様々な女性たちが僕を男にするために色々な出来事を仕掛け、あるいは様々に叱咤激励してくれた。

女というのは男をよく見ているもので、僕以上に僕のことを分析してアドバイスをくれたりする。

視点も男のそれとは違うから、女の目を通すと、物事はこうも違って捉えられているのかと驚くことも多い。

この8年間は、僕が男として次の人生のステップに向かうために、精神的にも思考の上でも必要な期間であった。

その点において、フランスに身を置いた運命に恨みはなく、感謝のみである。

そして間違いなく、個人対個人の気脈の前には、偏見も差別もない。

友情と愛だけに関しては、人種民族国籍や社会階層は無関係である。

これはフランス人たちが僕に教えてくれた最大の人生訓だ。

フランスでは色々な宝物を得た。

もう、第二の故郷と言って良い。

最高のフランスの友達たちの一部
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