フランス人の礼儀 〜わたしと・犬のアレと・生徒と。みんな違ってみんなイイ?〜

けだし、フランスは、不潔において欧州の覇者である。不潔王。

犬のフンを見ること、日本にして稀なら、フランスで見ない日はない。
地方都市でもパリよりマシとて必ずある。
パリなんか数メーター置きに、犬のフンである。
昔のパリを知る人は、これでもマシになったというが、昔はどうなっていたのか。
おぞましい。

おかげさまで僕は、こちらでは日本とは歩き方を変えている。
日本同様背筋を伸ばし、しかし、首は少し下に下げ、目線を3メーター先の道路に落として歩く。どれだけの人間を、犬のフンを踏むことから救ったか。

もし、フランスで犬のフンを踏ませないガイドの資格があるなら、僕は一発合格する。

パリで、建築なんぞに目を奪われて、例の歌のような心境になったなら、
「上を向〜いてあ〜るこ〜う。涙があふれ〜。ヌル。あ。踏んだ。」の世界である。興ざめの甚だしきこと。
あの歌は日本だから、最後まで上を向いて歩き、歌い終われるのだ。

しかし、フランス人は実に趣味が良いから、チョコレートのような色合いが好きなのだ。
茶色いものを踏み、その靴で室内を歩き、塗っていくことが、グルメと自称してやまない彼らの何よりの至福である。ヌテラやマロンクリームをパンに塗ることと同じなのである。
ローストされたカカオ豆のごとく、屋内が何だか香ばしいというのは、彼らなりの最高級のオシャレであり、このセンスに感服する。

そして、この国では、チョコレートには、ウヰスキーではなく、貴腐ワインが合うらしい。この黄味がかった液体もまた、道やメトロにたっぷりと撒かれているから、かほりをもたらす。

また、フランス全土、どの道や草むらにおいても、眼下を見下ろせば、吸殻が落ちていないことは、あり得ない。外で目を落として吸殻がなければ、それは、宝くじに高額当選するより稀なことである。
街には日本以上に灰皿付きのゴミ箱が溢れているのに、なぜに吸い殻やポイ捨てが多いのかと、その汚らわしいことには、閉口する。

フランス人にだけは、デカイ顔して、環境問題を口にして欲しくない。

日本は徳川綱吉公が、江戸から野犬を減らし、クリーンな国づくりを志されて以降、清潔になり行き、今では、日本ほど清潔な国はない。私も下を見ないで歩ける。

私が愛してやまない、欧州の麗しき国、イタリアをしても日本よりは汚い。

嗚呼。どこに行こうとボンジョルノとチャオの嵐で、礼節高く、ファッションセンスもピカイチ。気質は明るく、美女は多く、自称ではなく本当に美食。
そして、太陽に溢れるイタリアをこよなく愛し、イタリアとは無条件に波長の合う僕をして、歴史学・日本学のために、この不潔で根暗の国に身を置いているのは、前世の業か何かに違いあるまい。
無実の人でも斬ったのだろうか。

ここに、改めて、前世の業悪を清め払わんことを、神仏に乞ふ。

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