フランス人の礼儀 〜わたしと・犬のアレと・生徒と。みんな違ってみんなイイ?〜

ついで、座り方。ちゃんとお座りできないフランス人が多い。

人様の前にありては、たとえその相手が年上であれ下であれ、足を組んだり、不必要に広げたり、以ての外である。フランス人は交通機関でもそうだが、ちゃんと座れない人が多すぎる。

そして、フランスというのは秩序がないから、学生数や授業数に対して、教室数などのキャパがオーバーしていて、めちゃくちゃである。

そのため、日本の大学のように、1時間目は9時からで2限後の12時に一斉にランチタイムというような時間割がない。すると、ぎちぎちに授業が組まれている生徒たちは、昼休みがないので、昼飯を食う時間がなくなり、授業中に平気で食べようとする。

オフィシャル早弁大会である。

授業中に飯を食うということが無礼であることに、思いが至らないこと自体が悲しい。

あるいは、最近教員たちが悩まされているのはスマホの問題である。

昨今は電子辞書ではなく、スマホの辞書アプリが主流だし、オンラインで配られた教材なんかをスマホで見ることを免罪符に、だいたいみんなスマホをテーブルに出している。
この塩梅だから教員の方も彼らがスマホをいじることを認めざるを得ない。

しかし、そこにスマホがあれば、別のことをしたくなるのが人間の常であり、手の動きを見りゃわかる。

僕は、初回の授業で、お互い礼節を持って接しましょうと、もっともらしい訓話をすることにしている。
ちゃんと座る。水分は良いが、ガムや飯を食べない。騒がない。つまらないなり興味がないなら、テストで赤点を取らない範囲でやれば点をくれてやるから、来ないでよろしい。という風に言っているので、出席しても尚、行儀の悪い奴は、点数を下げる。

節度をもって和気藹々とお互い学びあいたいと言うのが、僕のモットーだが、残念なことに、ここまで2回、こんなことで怒りたかないよという悲しい理由で怒ったことがある。

1度目は、大教室の授業で、入室した際、授業が始まる時間なのに、備え付けのオーディオ機器に、テレビゲームをブッさして、大画面でマリオカートをやっている生徒たちがいた。

国立パリ大学の画面でマリオカート…

師曰く、「君たちは無礼也。大人哉。授業が始まる時には席についているのが筋じゃないのか。君たちを大人扱いしたいんだから、こういうガキみたいなことは勘弁してくれ。ここは大学だぞ。」と。

当該生徒ども「…」(硬直)

2度目、いつもテストで0点の女学生が、露骨に胸を出す服装で、猫耳のカチューシャをしてやってきた。これは見逃した。しかし、教材を出さずに、携帯をずっといじり、挙げ句の果てにチュッパチャップスを舐めだした。

悲しい哉。醜男のたわ言と聞き流し遊ばせ。
もし、かの女学生が美しき娘なら、我も授業をやめ、しばし男子生徒に混じりて、その姿を有り難く眺め、視力の回復に努めたに違いない。

しかし、そのようなことはなかった。

ただでさえイタリアではなくフランスにいるために、視力が悪化している私は、目が悪くなることに恐怖を感じた。

師曰く、「汝先程来何をする哉? 何ぞチュッパチャップスを舐めて、教材を出さずに携帯をいじり。無礼にもほどかある哉。出て行け。ここは国立大学だぞ!」

猫耳チュッパチャップス嬢「…」(荷物をまとめて出て行く。)

この子は二週間後に、すいませんでしたと、もう一度出直して、一年生をダブりますと言ってきたから不問に処した。爽やかに謝れるのだからまだ偉い。

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