黄色いベスト運動(2)~EUのほころびの中で~

フランス人は普通イタリア人やドイツ人が嫌いだし、フランスはレジスタンスの国でドイツに勝利しましたというように、嘘の歴史教育をしているし、軍事・産業強国のドイツに対してのコンプレックスと妬みからくる優越感や嫌悪感が根底にある。

すぐに「ドイツがヨーロッパの覇権を握り、欲しいままにしようとしている!」、とかフランス人は言う。

隣国同士がうまくいくというのはないし、本当に一つのヨーロッパなら、全ての欧州国家は国家という概念を超えて平等なはずなのに、国家観はぬぐえず、平等などもありえないから、スペインやギリシャ、イタリアは、フランスやドイツの金をあてにし、フランスやドイツはEUにばかり構ってられないというのがある。

特に自国経済がボロボロのフランスはなおのこと。それに並行して、ドイツにはEUのイニシアチブをとられたくないというフランスの厄介なプライドがある。

人間というのはアイデンティティーから考え、意思をもつが、とりわけ国家の意思は、自分が少しでも有利になるように、外交の駆け引きをやめられない。

すると、EUという共同体は、ヨーロッパの国家同士がEUを出しにして、お互いに利用してやろうという思惑を拭えないから、今までは戦後復興やソビエト崩壊後の立て直しに伴う上昇経済の中で、目をつぶれた不都合も、経済が安定期に入り、停滞すると、不平不満が紛糾するのである。

EUの国々はどれも、結局、自己中心的なのだ。

しかし、それが人間の織りなす社会だから仕方がない。

自国経済が瀕死なのに、人のことにまで構っていられないという意思が発生する。

それでも、左巻きのフランスの連中は、もう二度と戦争をしないためにEUを作ったとか、平和のためにEUは必要ということを良く言うが、経済が荒ぶと、そんなに人心とは簡単なものではない。

一番人心をすたれさせるのは、仕事なく、あてもない、際限なき暇と、貧困である。

戦争は否応なしに熱狂と仕事をもたらす。

目下のフランスはといえば、戦後復興のために人手が足りなくて足りなくて、移民を山ほど入れてみたが、登りきった経済が停滞して以降は、街も村も失業者で溢れ帰っている。

もといたフランス人達は、移民が来やがったくせで、とこれを恨む。

失業者に対する補填を税金でしこたまとられる雇用者たちは、失業者と国家に対し不満を抱く。

移民がフランス国籍を得て、フランス人になり、世代を経ても、やはり移民は移民として見られるし、宗教も食も言語も文化も違うから、フランスの中の異質なコミュニティになってしまい、決してまじわらない。

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