黄色いベスト運動(2)~EUのほころびの中で~

第二次大戦後のまやかしの経済復興も、このように長い目で見れば、移民を入れ、これに対して責任をとれず、何もかも失敗。

みんな仕事があって、頂上目指して駆け抜けられたひとときは、夢のまた夢。無常。

人間が人種や民族や文化や宗教を持ち、みんな違うはずなのに、労働力として無機質に捉え、移民を入れる。すると、世代を経れば経るごとに、移民の問題は顕在化し、頂上に登った好景気の後は、仕事がないから、平均賃金が上がらず、たとえ上手く職を得て、働いても働いても、ワーキングプアに陥る。

こうして、社会の一事が万事に歪みが生じ、上手くいかないフランスという国に対する、ジレンマと憤りが今回の黄色いベストを巻き起こしたのである。

ならば、ヨーロッパの今までの歴史と同じく、もう一度、欧州で戦争をして、殺戮と破壊の後の復興にかけるか。

しかし、これは得策ではないように思われる。

解を求めるなら、ここまで物質的に成長しきって、伸び代がなくなった社会においては、人間が人間たるところに立ち返らなくてはならない。

経済発展する余地がどこにもないのだから、本質的な人間社会を取り戻さなくてはならない。

すなわち、人間は食べて、排泄して、セックスして、子孫を残すという一番の動物的本質がある。

にっちもさっちもいかず、仕事のないフランスにあって、大学に行き、企業で働くという現代人的生活はすでに崩れている。

フランスの白人のほとんどが百姓顔をしているように、実際フランスは百姓の国なのだから、みんな帰農して、美味しいものを食べながら、笑顔に溢れ、家族でも作り、文化的に生きていくという、古来の人間生活への思い切った回帰を考える時期に差し掛かったと、僕は思う。

人間には侵略の本能もあるから厄介であるが、日本は、もとより武威の国であり、侵略をしなくとも、国の護りはしっかりと固めながら、天変地異とともに、国内のキャパシティに合わせ、経済を回していくべきである。

高齢化が怖い怖いというが、江戸時代なんぞ今の日本の人口の半分以下だし、乳幼児はよく死ぬし、年金とかそういうシステムもなく、武士も病気などを除けば70歳以上に隠居するのが定例で、人口の9割を占める百姓はなおのこと男も女も一生働くのだから、歴史に鑑みれば、年金をどうするだの、少子化がなど、大した問題ではない。

フランスも日本もEU諸国も、現代の政治制度や、社会構造が歪みきって、壊れる寸前に差し掛かったから、困難に直面しているように感じるが、人間とはそんなにやわではないし、フランスなら共和制より前、日本なら、江戸時代までの国家体制や人々の文化や暮らしは、どうだったかを考えれば、国を救う解はいくらでもあると思う。

そして、日本とフランスに共通するのは、そもそも農本であるということである。

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