隣国の全てを嫌い、全てから嫌われるフランス。〜ジョークシリーズ〜

フランスには、中華思想的フランス優位思想がある。

フランス人は、現代において自国への不満を鬱積させるから対内的にとはいえないが、対外的にはまだまだフランスこそがヨーロッパ一の国柄であると自負している。
しかし、これはイギリス人にせよ、ドイツ人にせよ、イタリア人にせよ、比較的新しい小国の国民たるベルギー人にせよ、だいたい同じようなことであると思われる。

日本人である私も、もちろん現代日本社会への不満はあれど、世界一の国は日本であると信じて疑わない。

そして、この各民族や各国国民が持ち合わせるプライドこそ、グローバリズムというお題目とは裏腹にナショナリズムが消えるどころか増していく要因でもあれば、隣国同士が原則的に嫌い合う原因でもある。

地球上において、隣国が上手くいった試しは有史以来ない。隣国同士仲が良いふりをしている時期はある。これは戦争やいがみ合いに疲れたり、西側諸国に対する東側諸国のように共通の敵が出てきた場合にのみ生まれる状況であって、心内ではお互いの憎悪は決して消えないから、本当に仲が良いということではない。常に隣国の相互憎悪は休火山の状態になっても、死火山にはなり得ない。

隣国同士までいかなくとも、連邦国家にせよ小国にせよ、一国の内部に別の民族がいる場合は、ソビエトやユーゴスラビア、チェコ=スロバキアのように内部崩壊することが定説であるし、アメリカ・カナダ・現代フランスのような移民国家は移民同士に現地民を加えた軋轢が絶えない。

地球上において人類がすべからく仲良しになり、人種民族文化関係なく愛し合うようになるためには、エイリアンが攻めてきて地球の存亡がかからないと不可能であることは間違いないのだから、人類は近隣諸国とは仲が悪いという命題と地球滅亡まで付き合っていくより他ない。

目下日本人と朝鮮人の仲が極めて悪いとされている。朝鮮民族は気の毒なことに北と南に分かれている訳だが、この双方からちょっかいを出され続ける日本人の怒りが珍しく爆発している。
これを、史上最悪の日韓関係などと言う人間がいるが、そんなに大袈裟に言う必要はなく、秀吉がちょっかいを出した時代や、江戸時代対馬藩を仲介に日朝がメンツを張り合った時代、あるいは江華島事件など、日朝にはピリピリとした険悪な時期が定期的にくるので、何ということはない。

もちろん国家や民族の関係と人同士の関係は並列して論じられない。嫌い合うイギリス人とフランス人や、ドイツ人とフランス人の国際結婚があるように、恋愛や友情が憎悪し合う国の間柄を乗り越えることはあるし、私とて朝鮮人の友達もいる。
しかし、国や民族同士という枠で見れば、フランス人と隣国の人々、あるいは日本人と朝鮮人が互いに見下し合うことを止め、心の底からの愛情で仲良くなることはあり得ない。それは歴史が証明している。

日本にもやはり嫌い合う隣国として、南北朝鮮・中国・ロシアがあり、台湾とは共通する敵としての中国の存在もあるのかもしれないが、仲が良いのは例外である。日本だって日露戦争前夜のロシアのように、日本を狙う形で唐と新羅が百済へ南下した時には、百済と良好な関係を築き集団的自衛権を白村江で行使した訳だから、共通敵の存在は隣国同士を例外的に結びつける。

フランスはこれどころではなく、日本以上の隣国を持つから、常に全方位の隣国とのいがみ合いや衝突、軍事介入に苛まれ、どれだけ周りの国と戦争をしてきたのかという話だから、地続きの国は気の毒だなとも思わされる。
日本はイギリス同様島国であるから、まだ泰然自若とできる余地があり、この地勢は天佑というより他ない。日本だけは絶対に、橋やトンネルで大陸とつないではならない。

ユーラシアの大陸の西端の方に、国土の形から「六角形」と自称するフランスは、その地勢故全方向の隣国とその民族を嫌い、逆に彼らの全てから嫌われている。

フランス人と関われば、常に隣国を馬鹿にしたジョークや態度が出る。同時にフランス人は鼻っ柱が強く、目立つし愛嬌がないだけに、ヨーロッパ中からたいそう嫌われてもいるから、フランス人もまた馬鹿にされている。

今回は、ジョークから、隣国同士というのはうまくいかないものだという摂理を、ニヒリズムを持って見ていきたい。

私はフランス在住の一外人たる日本人として、プロレスレフェリー阿部四郎、MLB審判ボブ・デービッドソンと同じように、極めて公正且つ公平な立場から、私感を排除してこのフランスと隣国の罵り合いブラックジョーク対決をご紹介致す次第でございます。

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