隣国の全てを嫌い、全てから嫌われるフランス。〜ジョークシリーズ〜

1. 英仏

英仏は言わずと知れた百年戦争、アメリカ独立戦争、ナポレオン戦争と常に敵対してきた仲である。しかし、フランスがナチスドイツに占領された際には、ド・ゴール将軍がイギリスに逃げて亡命政府を樹立したように、時に共通の敵が現れた場合に助け合う。
戦後は経済協力を中心に親密になり、商業的には失敗したが、ボーイングやツポレフの対抗軸として夢の音速旅客機コンコルドを共同開発したこともあれば、今は鉄道用ドーバー海峡トンネルで彼らは繋がっている。

しかし、だからと言って英国人フランス人の双方がお互いを心から認め愛し合っていると言うことはできない。
フランス人はイギリス人をRosbifs(仏語でローストビーフ)と呼び、逆にイギリス人はフランス人をFrogと呼ぶ。これはイギリス人には美味いものがローストビーフしかないというフランス人の彼らの舌に対する嘲笑と、イギリス人にとってはカエルという気色の悪いものを食べるフランス人に対する嘲笑の交換である。

私の経験上、フランス人はイギリス人の話になると、すぐにブサイクと罵り出す。男もブ男、女もブ女しかいないと。

彼らの容姿の罵り合いはまさにローストビーフ対カエル級の序二段対序二段であり、横綱としてのイタリア、大関スペイン、あるいはスラブや北欧諸国からすれば何を争っているのか分からないであろう。

フランス人がイギリス人を罵るジョークにはこういうものがある。
「イギリス人は全員毛むくじゃら」
「イギリス人はヘンテコなもんでも何でも食う」
「ゼリーとビールで栄養補給」
「世界最悪の英国鉄道」
「イギリスは鎖国(島国根性と言いたいのであろう)」
「ユーロでお支払いしてもよろしくて?」
「いつも雨」
「クソなタブロイド紙しかない(パパラッチ的ジャーナリズムを馬鹿にして)」
「ボートやポロのようなうざったいスポーツしか強くない」
「超絶イケメン美女か最悪のブ男ブ女しかいない。チャールズ皇太子かヒューグラントか。エマワトソンかスーザンボイルか。」
「みんな悲しんでいつも泣いている」
「何でも食うから歯列が悪い」
「BBCを常時見ている」

鉄道はフランス国鉄も最低だし、雨ばかりで曇りしかないのは夏以外の北部フランスも同じだし、フランス人もペタンクなど動きのない退屈なスポーツを好むし、根暗でユーモアがなく笑いがないのはフランス人の方で、イギリス人はウィットに富む面白さがある。ファッションやかっこよさ、礼儀の正しさはイギリス人とは雲泥の差である。

フランス人がイギリス人を馬鹿にするときは、容姿の問題にしてもつまるところどんぐりの背比べ、目くそ鼻くそ、たくあんキムチレベルの競い合いである。

しかし、料理はどうであろうか。私もパブ飯が好きでフィッシュ&チップスを食べるが、HPというイギリスの調味料だけは吐き気がして食えたものではない。ヴィネガーでいきたいものだ。

反対に英国人はフランス人をこう罵るという。
「フランス人は行儀が悪く文句たれ蔵」
「フランス人はだらしない」
「フランス人はユーモアがなく面白くない(ユーモアという英語は1932年にフランスの言語司アカデミーフランセーズに取り入れられた外来フランス語である)」
「フランス人は汚い」
「フランス人は個人主義」
「フランス人はやせっぽち」
「フランス人は自慢屋」
「フランス人は喧嘩好き」
「フランス人には盗人が多い」
「フランス人は時にセックスが上手い(上手い人が少ないという嫌味)」

拙者より思案しても異論は一言も御座無く候。

参考)

http://www.topito.com/top-cliches-anglais
http://www.topito.com/top-cliches-anglais-sur-francais
http://www.topito.com/top-phrases-enerver-anglais-salut-les-rosbifs

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