嘘七百のクールジャパン

《迷走「クールジャパン」相次ぐプロジェクト失敗でムダ金に》というFNNのニュースを目にした。それによれば、日本維新の会の清水貴之参院議員が、さまざまなクールジャパンプロジェクトで、経産省所管の官民ファンドから投資された国民の税金が、損失を出し続けていることを突いている。

パリにいると、日本で報道されるパリの素顔、パリの日本文化、日本で言われるパリの流行が、嘘八百、ないし譲って嘘七百ぐらいであると感じることがある。

少し前は、「パリジェンヌって服5着しかもたないの?」などと日本でよく聞かれたものである。

こういう荒唐無稽なパリのイメージが日本で定着しているのは、まずフランスやパリに長期間滞在して、ある程度のフランス語を話し、社会を吟味し、フランスの実情を日本に発信する人が少ないこと、故に現地の実情が日本に遍く伝わっていないことが原因である。

情報化社会とはいえ、日本には正確な国際情報は乏しい。今尚、フランスが純然たる白人国家であると思っている日本人は多いし、ヨーロッパが豊かだとか経済大国であると思っている日本人も多い。
豊かというのは感覚的な問題であるが、私の感覚ではヨーロッパは豊かで経済的に大国であるという感覚はない。下手すれば貧困国。逆に時間のゆとりや精神は豊かかもしれない。

たとえば、パリとその周辺からなる首都圏イルドフランス地域圏では、それ以外の地域より13%も物価が高い。感覚で、軽く昼飯を食べれば2000円、これにワインやデザートをつければ3000円は飛ぶ。安いケバブ屋でもドリンクをつければ800円ぐらいはする。
それでいてフランス全体の雇われの月給の平均が1637ユーロであるところ、パリのそれは2183ユーロであり、ここから諸々の税金が差っ引かれるから、手取りが20万なんかいかない。手取りで20万とっていたらいい給料、30万とっていたら高給取りの世界である。というかパリにいなければ手取り15万もいかないのだ。

この塩梅だから、フランス人はかつかつなのである。無論貯金などできないし、みんなどうやって社会保障手当を受けようか策を巡らせているし、外食は気安くできないし、ということである。

カテゴリー: 社会批評 パーマリンク

コメントを残す