拙者、不本意ながら、不法移民になりまして。(1)〜移民大国フランスとビザ行政〜

フランスでは、大統領が誰であるかによって、行政のカラーが変わる。そして国柄も変わる。
大統領にとてつもない権限が集中し、それでいて政権ごとに政策と行政が違うから、民衆は定期的に混乱する。

僕がフランスに遊学すべく、日本でビザを取得した時は、移民を嫌うサルコジ政権であったから、語学学校留学ではなく、正規の学生に対してでさえ締め付けは厳しかった。
2012年は最悪の年周りで、ビザ(正式には滞在許可証)発給のスピードが、新学期の登録期間に間に合わない人も多くいた。かわいそうなことに、大学間で締結済みの交換留学生でさえ、それを断念せざるを得ない状況に追い込まれる事例が相次いだ。

これに対し、仏文を中心とする先生方が抗議してくださったために、オランド=安倍両政権により、両国間のビザの緩和が締結された。
しかし、マクロン政権に変わり、このせっかくの政治的努力は水の泡となる。

私は、大統領が変わるごとに行政までカラーが変わり、大統領の恣意が、安定の市民生活の持続を阻害することを好まない。

政体としては、自分を律することのできる品徳高き階層が民を慈しむ世襲政体が一番安定していることは言うまでもないが、現行の政体においては大統領制よりも議院内閣制の方が市民生活は安定する。
そして、官僚制は批判されることも多いが、親方が誰になろうとも、均質な行政サービスが行われる点で、日本の官僚・役人の仕事ぶりは質が高いと言ってよい。

フランスに来ればわかるが、日本の役所業務は極めてスムーズでストレスもない。フランスは、役所に行くことが途轍もないストレスになる。
待ち時間だってそうだ。日本の役所で炎天下や雪の中、外で何時間も行列しなくてはいけないことがあろうか?
冷暖房自販機トイレ完備の綺麗な庁舎の中で、優雅に座って順番を待てる。こんな国はそうはない。

さて、マクロン大統領は、24歳も上の年寄りを妻に持つ不思議な雰囲気を纏う年若の大統領である。そして、そのフレッシュなイメージと、大統領選の決勝において、極右とレッテルを貼られているルペンに入れたくないという左派陣営の票が全て彼に流れたので大統領になった。

ちなみに、日本では、同級生のお母さんの「美人教師」を落とした新大統領と紹介されていたが、当地ではマクロンの妻はたとえ若かったとしても不美人との評で決している。自分の見てくれは棚に上げ、拙者は女を見る偏差値だけは東大級なので、我が目を信じている。
フランス人の評を全肯定する。
日本人は白人なら誰でも美人美人・イケメンイケメン言うのみっともないからやめた方がいい。

いつも日本に帰ると空港で、日本人ってこんなに美人多かったっけと、キョロキョロしてうっとりしてしまうが、日本人は中の上・上の下という顔が極めて多い。また、若いより、落ち着いた30代以上の女性の美しさは欧州の比ではない。

釣鐘型の美の割合の日本に対して、ピラミッド型の美の割合なのがフランスである。日本は二塁打三塁打まみれで高打率だが、特大ホームランはそんなにないのに対し、フランスは、ボテボテの内野ゴロやフライせいぜいヒットで、打率が悪い中、飛べばホームランの感じである。則ちアダムダン型の美の構造である。しかし、この美女たちも混血や東欧やイタリア移民だったり1000人に1人ぐらいの場外ホームラン級のこの世の極み黒人美女であったりするから、他民族の力を借りてのものと言える。

ちなみに隣国イタリアにおいては、若い女性は25%は長打ホームランの嵐である。隣国とはいえ、美はこんなにも違う。多分男もイケメンが多いと思う。しかし、おばあちゃんはみんなサモア人みたいに丸々と太っている。

話を戻して、マクロンは期待値のみで大統領になったので、やはりこれに相応する政治手腕を持ち合わせず、2018年10月に支持率が29%と3割を切り、フランス市民のほとんどの支持を得られないほどに落ちた。エリートだし、風貌は神経質そうだから、もっときめ細やかな仕事ができると思ったら、そうではなかったということなのである。そして、今も半年以上続く、黄色いベスト運動である。
どこの民主選挙制の国家であれ、メディアなんかが起こす旋風やイメージ先行でリーダーになるものにろくなものはいない。日本もそうだが、「旋風」とか「フレッシュ」とかには本当に気をつけたほうが良い。

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