さらばパリ(2)〜地獄の引越。しかし友情。これがセ・ラ・フランス〜

無事に入居の本契約を終える。

次の家は、家具なしの物件だから、家具の搬入の木曜日と本引っ越しの金曜日までは、フォンテーヌブローとパリを行き来しつつ、月末まで契約を残してあるパリの部屋にいることにした。

さらについていないことに、もう一度セラフランスの最悪の経験をする。

家具や家電の搬入の木曜日。

今回購入した先は、家具がIKEAのフランス版のような、Maison du Monde。家電が、ヨドバシカメラ的な、大手家電量販店Darty。そして、ネットショッピングで見つけた激安ビリヤード一式。

(ここからも、いつものように、現代フランスの社会構造を明らかにすべく、いちいち人種について言及するのはフランスではタブー視されているが、人種も述べる。)

Maison du Mondeに関しては、大手の会社であるだけに、下請けの配送屋は、アラブ人二人であり身なりは汚なかったが、それなりに優しくて、螺旋階段日本式3階・フランス式2階の我が家まで、組み立て家具一式の全てを搬入してくれた。

そういえば、アート引越センターは、新居に上がる時新しい靴下に履きかえるらしいが、そんなことはなく、超汚い服と土足で入ってくる。

Dartyも家電だから据付が必要だし、これは購入代金に含まれているので、明らかに東欧移民のような2人組が搬入して据え付けてくれた。

去り際にサインをして、その際に言われたのが、査定とか給与に影響しているのであろうが、「アンケートに答える時にMaxの5にしてくれ。そうでないと意味がない。」と言われた。

客が判断することなんだから、「お前自分で言うなよ」と、その卑しさに内心呆れた。

人間はやれと言われるとやりたくなくなり、何も言われないとやりたくなるという性質を持つことを知らないらしい。

しまいに一人にトイレを貸してくれと言われ、使用後は奴の飛び散った小便を私はきれいに漂白剤入りウェットペーパーで掃除せねばならなかった。

そもそも、私めは、家庭用トイレは座ってするためのものであると信じているし、それに、男が立って小便をする時の音や、わざわざ掃除を増やす小便の飛沫が嫌いだから、座ってやるが、「お前そんな風に人の家の便所を汚しといて、よく5段階評定でMaxくれとか言うよな」と思った。

フランスのお客様に対するサービスというのは良くてもせいぜいこんな程度の行き届かぬものである。

もちろん超高級ホテルとかは違うはずだが。

ちなみに、ホームパーティーなんかもよくやるが、お客様へは他に何をしてもいいから、小便だけは座ってしてくれと思っている。ということで、「立ちション禁止座りションのみ」の絵文字ステッカーを買おうと思って量販店に行ったが、ない。結局ネットショッピングで買わざるをえず、ステッカーは全てドイツからの輸入品。

ドイツ人は日本人までいかなくとも、清潔で神経質で、生真面目なイメージがあるから、座りション派も多いと思われるが、フランス人は汚物好きで不潔だから、座りションなどという発想すらないのだろう。街も犬の糞だらけなのだから、家もアンモニア臭いびしゃびしゃのトイレの方がむしろいいのだろう。

きわめつけは、ビリヤード台。

これは70キロもあるが、黒人の運転手は、一人でトラックと例の車輪の運搬機械で運んで来て、家の下に置いていってしまった。

2メーターも高さがあるし、「これ俺一人でいくらなんでも持てないよ」と言ったのに、そのまま立ち去りやがった。これは運び屋の彼の仕事ですから。

僕の日頃の所業の天罰か何かか知らないが、引っ越しとて一筋縄には行かないのがフランスである。

しかし、こういう時にゆい・もやい的な近隣の人々の善隣精神が発揮されるのは流石のフランス地方都市である。

管理人のおばさんが、「最近は本当に運送屋がこういうことが多くて、何なのよ」と一緒になって怒ってくれ、「言ってくれたらよろこんで主人がやるわよ」と、ご主人を呼んで来て、狭い螺旋階段を運ぶと一層重いビリヤード台を家に運んでくれた。

この管理人御夫妻はポルトガル移民の方々で、マリアとマルタン。

ほんとに非処女のマリアさまじゃ。

さて、一二度来ただけでは白人ばっかりが目立つので、フォンテーヌブローには大して移民がいないと思っていたが、住んでみたら、フォンテーヌブローの僕のエリアは、本当のイタ飯屋にイタリアン総菜屋がなぜか多く、イタリア系も多いし、僕の大家もポルトガル移民だから、ポルトガル系も多いというところらしい。

ちなみに、パリでも管理人はだいたいポルトガル移民だが、ピッツェリアやイタメシ屋はチュニジア人がやっていることが多いので、アラブのエセイタリア人が多い。

移民とはいえ、フォンテーヌブローに住んでいるということは、相当ブルジョワ系なので、移民といっても割に成功している人たちである。

なにせ南国の人間はたとえ移民であっても気持ちのいい人間が多いから、いいところに越して来た。南国人のブルジョア、なかなか素敵である。

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  1. H.Megumi のコメント:

    フランス式洗礼を受け乍らのお引っ越し、お疲れ様でした。
    何処に居ても何が有っても、信頼出来る友の存在は、何物にも変え難い宝物ですね。
    新しい場所での新生活、楽しんで下さい。
    <幸せな結末>UPも楽しみにしております。

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