さらばパリ(2)〜地獄の引越。しかし友情。これがセ・ラ・フランス〜

いよいよ金曜日の引っ越しの日。

親友の二人は、親の自家用車2台で引越しを手伝ってくれて、無事に引越しが終わった。

郊外からパリに来て、そこから70キロ以上のフォンテーヌブローを往復するのだからガソリンも食うし、日本式に、ちょっと包もうと思って、彼らに受け取ってもらおうとした。

しかし、受け取れないとのことである。

こういうシーンは、日本では3、4回、「いやいやいや」「どうぞどうぞどうぞ」の「あ゛ーん」みたいなお決まりの押し問答の後に、受け取らせるし受け取るというのがあるが、親友たちは頑として受け取らなかった。

昼飯はもちろんイタ飯屋でご馳走したが、悪いので、翌週にパリのレストランでもう一度ディナーにご招待はしたが、こういうフランス人の友情というものは、有り難く、美しいと思うし、逆にフランスでは本当の友達がいないと、何かの時には本当に困ると思った。

最後に社会批評をしておくと、フランスにおいていつまでたっても社会的に浮上しない黒人やアラブ人というのは、ブルジョワやそれなりに金がなんとかなってしまっている、白人移民やアジア人移民などを憎んでいる。

差別と、宗教など彼らの強い集団性をして、移民はフランスに溶け込むわけではないから、社会的に安定して暮らすことが難しいのであるが、普通無職で、仕事にありつけたとしてやりたくもないガテン系の仕事をとんでもない薄給でやり続けて生きていくしかない彼らが、膿んでしまい、擦れてしまい、気持ちが腐って、何もかも投げやりになっていくのもわからなくはない。

ただ、こちらも聖人君子にあらず、人間なので、ふざけた態度で不当な仕事をされたり、品のない服装、所作言動を見れば「この下郎めが」と思ってしまう。はっきり言って。

こういう難儀な社会が現代フランスである。もちろん積極的に蔑視しようとしているわけではないし、できればそうはしたくない。黒人でもアラブ人でも立派な人もいれば、これはいいとこの出であろうという風にすぐ分かるぐらいエレガントな人もいる。友達だっている。私の生徒の中にはとてつもなく優秀で立派なのもいる。

フランスの白人も今やほとんどが、バスやメトロで並べないぐらいモラルの低下を見せ、卑しいのばかりだが、示威のため列車で爆音で音楽をステレオで流したり、駅前などにたむろして、恐喝したり、人を威嚇しながら闊歩しているような膿んでしまった黒人やアラブ人たちほどはガサツではない。

このように引っ越し一つとってみても、フランス社会に身を置くと、移民社会特有の困難な現実を見聞することになる。

そして、フランスではレンタカー屋の引っ掛け詐欺のようなことが平気で起こり、消費者は全く保護されないし、「健康で文化的な最低限度の生活」などというものは自分で獲得する努力をしない限りは、保証されない。

会社がお客様センターを設けて、一生懸命に対応するとか、黙ってたら年寄りの家に民生委員が来てくれるとか、消費者保護ダイヤルがあるとかそういう民目線のオーガナイゼーションもない。

人に迷惑をかけず、慎ましく市井に生きる正直者がバカを見て、ゴリ押しが上手く、ずる賢い奴がのさばる社会がフランスである。

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さらばパリ(2)〜地獄の引越。しかし友情。これがセ・ラ・フランス〜 への2件のフィードバック

  1. H.Megumi のコメント:

    フランス式洗礼を受け乍らのお引っ越し、お疲れ様でした。
    何処に居ても何が有っても、信頼出来る友の存在は、何物にも変え難い宝物ですね。
    新しい場所での新生活、楽しんで下さい。
    <幸せな結末>UPも楽しみにしております。

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