パリ VS フォンテーヌブロー (3) 〜行きつけ開拓。やっぱり音楽!伝説の世界的ギタリストのひ孫発見〜

その後、アラブ人かなと一瞬思った男と、浅黒い肌の彼の彼女と、その仲間だという先ほど僕ともセッションをしたこれまたアラブ風の男と話をした。
服装から一発でこの人たちがフォンテーヌブローの人間ではないことはわかる。

これは一種の社交辞令で、一通り僕の歌を褒めてくれ、「お前歌うのか。日本人か。」という話から、このカップルが日本へ行ってみたいこと。彼女はドラマやアニメで日本語を独学していることを話す。和食も好きだという。

ギタリスト兼ベーシストだというこの彼氏は、にこやかでこそないものの、悪い奴ではなさそうで、今後のよしみとして、フェイスブックを交換した。
名前を見て、驚いた。
レヴィス・ラインハルト。
ギタリストでラインハルトといえば、伝説のジプシージャズギタリスト、
ジャンゴ・ラインハルトである。
マイナースイングなら、ジプシージャズに興味のない日本人でも一度は聞いたことがあるのではないか。
驚いて尋ねたら、この男、ジャンゴのひ孫だという。

このアラブだかなんだかわからない顔の、しかし、浅黒い肌で埼玉のヤンキーガールみたいな彼女を連れた男とその仲間はジプシーであった。

ジプシーというのは、国家を持たず、キャラバンを組んで流浪しながら、音楽を奏で、あるいは物乞いや、窃盗団を組む人種であり、賤視されている。
ヒトラーのホロコーストといえばユダヤのイメージが強いが、彼らもその対象であった。

確かにパリでも、スポーツウェアを着て縦横無尽にスリをして回ったり、観光地で障害者を装って署名詐欺をしたり、絶対に客が勝てない博打大道芸をしたり、メトロで音楽を奏でるジプシーを見ることは多い。

フォンテーヌブローから、パリへ出る列車の車窓からは、時折キャンピングカー数十台で工場裏などの広場に居座っているジプシー集落を見る。

しかし、定住したジプシーもいる。

フランス語版Wikiによれば、ジャンゴは、フォンテーヌブローの隣町サモワ・スーリュ・セーヌに晩年に家を買って土着している。
そして、その一族がそこに今も住んでいる。

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