フランスとサッカー、フランス人ってなあに? 移民と慈善事業 〜W杯優勝記念〜

2018年ロシアW杯でフランスは優勝した。

僕はパリで、フランス人たちがW杯を通じて熱狂的になり、それが優勝で沸点に達するという珍しい光景に一日本人として遭遇した。

さて、フランスの代表チームには、昔から純粋にフランス人ですというような、純粋な白人はほぼおらず、ほとんど黒人であったということは、日本人も気づいたであろう。しかし彼らは、呂比須ワグナー、ラモス瑠偉、闘莉王、三都主アレサンドロ、ハーフナーマイクのように、時折日本の代表チームに見られるような、帰化第一世代選手ではない。
フランスの移民の家庭に生を受け、そして、フランスでは黒人ともなれば移民は普通貧困であるから、そういうところからサッカーで這い上がってきた強者ということになる。

サッカーのナショナルチーム一つとっても、同じヨーロッパでありながら、移民政策をして移民を長きにわたり受け入れてきた、かつての経済大国フランスと、もとよりヨーロッパの貧困国であり、移民をフランスなどに出しこそすれ、移民が来ないクロアチアとの色彩の差は歴然であった。つまりクロアチアは純クロアチア人のチームなのである。

さらに、フランス代表をして、たとえそれが白人であろうと、彼らの多くは移民の白人の家庭の子である。代表選手で、黒人以外の選手だけをピックアップする。

GK Hugo Lloris : スペインカタルーニャ移民
GK Alphonse Areola : フィリピン移民
F Antoine Griezmann : ドイツとポルトガルのハーフ
F Olivier Giroud : フランスとイタリアの血筋
F Florian Thauvin : フランス
D Adil Rami : モロッコ移民
D Nabil Fekir : アルジェリア移民
D Lucas Hernandez : スペイン系?
D Benjamin Pavard : フランス

こういう概要であるから、フランスにおいて、サッカーは移民の人たちの注目を常に浴び、また、選手たちも、自分たちのアイデンティティーに関してよくメディアで発言するように、自分のアイデンティーを背負いながら、代表選手を務めることになる。

移民というのは、貧困などを理由として、移民を労働力確保のために積極的に受け入れてきたフランスなどの国に移住した人たちである。そして宗教や文化も違い、彼らはもともとの文化を維持するから、アラブ人街黒人街中華街というように普通集住する。
そして、フランスにあっても、その共同体の中では自分たちの言語を話すし、結婚も、その内部ですることが多く、移民は移民たちの文化を再生産するから、なかなか現地の文化に馴染むということはできない。

するともともとのフランス人は、すました顔をしていても、移民たちは集住して閉鎖的ということで、嫌悪感を抱くことが多いし、こうして移民は差別される。
みんな声には出さなくても移民は嫌だなと思い、社会の中には、大学には黒人やアラブ人は少ないし、肉体労働者は移民ばかりで、みんな貧困というように、格差として明らかに目に見える差別があり、移民もそれを感じ取って生活している。

移民の人たちは、とくに黒人とアラブ人を中心に差別や憤りに対する矛先を犯罪に向ける人たちが多い。移民街は治安が悪いし、彼らの所作言動も品がないと言わざるを得ないものが多い。

日本人たちも、19、20世紀には、黄禍論を唱えられ、世界に災いをもたらすと白人に言われたし、純粋な嫌悪から猿というふうに、グローバルに打って出た時代に差別を加えられた。
しかし我々の先人の誇りと為すところは、人間として毅然とそれに立ち向かい、礼節を失わず、身だしなみに気をつけ、自尊心を保ち、決して腐って犯罪に走ったりしなかったことである。
そのおかげ様で、他の移民たちがそこそこフランスで金を持てているアジア人たちを一緒くたに中国人として忌み嫌っていたりする場合を別として、我々日本人が感覚的に差別されたりすることはない。日本人といえば親切にしてもらえることの方が多く、黒人やアラブ人も日本人にはやさしい。

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