見聞のはじめに

僕の専門領域は日本の江戸時代の歴史。もう少し詳しく言うと、日本の武家の養子の歴史。
フランスと日本では家のあり方が違う。家のあり方の違いは、すなわち社会のあり方に違いを与える。
テーマが決まった経緯は話せば複雑であるが、この研究を通して、日本のあり方を考えている。

実は江戸時代以前の日本がわかると、日本の伝統というものが、思っていたステレオタイプとは全く違うことに気づかされる。

現代のフランスどころではない江戸の人々の離婚率。同棲的な形態を選び結婚しない江戸時代人の多さ。江戸の女の力強さ。尻に敷かれるお侍。明治になって一生懸命ヨーロッパの真似をした日本人が、その勤勉さ故に、時間をかけてその社会規範をしっかりと会得して、成り立った現代の日本。
でもその規範は19世紀の西洋のそれであり、今の世界のスタンダードではなかったりする。
そして、19世紀の西洋を模した日本の姿が伝統と思う人も多い。
現代フランスと現代日本と昔のヨーロッパと江戸以前の日本。これを比較することは、大変に面白く、日本の未来を切り開くヒントを与えてくれる。

日本の伝統とは何かを考え、守るべきは何なのか、改めるべきは何なのかをそろそろ真剣に考えて、国のあり方を正していく時期に日本は差し掛かっている。

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4 Responses to 見聞のはじめに

  1. 作太夫橘知一 のコメント:

    情報化社会の今、溢れた情報をどう取捨選択するか難しい時代ですが、フランスにいるからこそ見えてくるもの、そして我々がこの先の日本国の事を考える良い材料が見つかる事を期待します。

  2. s.miyazaki のコメント:

    それぞれ生きている人にとって「世界」の範囲は違うのかな、と最近思います。「我々」の世界、「彼ら」の世界。世川くんの「世界」で見えたものを是非これから教えてください。

    • yuta.segawa のコメント:

      ありがとうございます!
      ぜひ、授業とかでもお役立ていただければ、嬉しいです!

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